FC2ブログ
駄目オタ徒然草
 レビューを中心にご覧になりたい方は、カテゴリーの月別インデックスをクリックすれば、一覧表示が見られます。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
「だめ男改造計画」(漫画評:いま、会いにゆきます)
「いま、会いにゆきます」ビッグコミックス(小学館)
著者: 市川たくじ/高田靖彦
05/04/26読了

 最初にお断りしておくと、まず、僕自身は映画、小説版は未見だ。いくつかのレビューによると、コミック版と、映画・小説版は、設定などが違うらしい。
 が、見ていないものを前提にしても意味がないので、あくまでコミック単体のレビューをしてみようと思う。その点はご容赦願いたい。

 さて、悪名高き(とか言うと、怒られるんだろうなぁ…、でも、人が死んだら泣けるの当たり前じゃんと、僕は思うのよ…)「世界の中心で、愛を叫ぶ」や、「天国の本屋」と並び、最近はやりの号泣ラブストーリーというふれこみの作品で、少々躊躇していたのだが、漫画喫茶で見つけたので、少し目を通してみることにした。
 短い物語なので、ネタばれモード全開で行くけど、まず、これって「悲惨」だから、切なく思えるだけなんじゃないか? っていうのが最初の印象。
 心の病気を抱えてしまった男が、内向的な女と結婚し、子供をもうけるが、産後の肥立ちが悪くて、女は、幼子を残して死んでしまう。男は路頭に迷い、途方に暮れる毎日。
 そんなある日、妻とそっくりの記憶をなくした女が現れる。妻は生前、死んでも必ず戻ってくるからと宣言していたから、男と子供はこれを迎え入れ、3人の生活が始まるが、これもタイムリミットがあって…。

 う~ん。女が戻ってくるっていう設定自体は、超常現象なんで、それに説明を付けたり、だから嘘っぽいなんて言う気はさらさら無い。
 戻ってきて、生きている夫と息子に何を与えるかって言うのが、もっとも大事な話のテーマなんだけど、結局夫は、病気と向き合い、残された親族とも向き合わざるを得ないことを自覚させられ、、息子は、些細な約束の成就と別れ際の心残りを果たす。
 息子はともかく、夫の方は、わざわざ妻が戻ってきてくれなければ達し得ない境地なんだろうかと、漫画ながら不憫に思えてくる。心の病を負っているにしても、あれだけ献身的に、夫を思っていた妻が死んだとたん、あれでは妻が死ぬに死にきれんかったのは、致し方あるまい。
 一体、この妻は生前、この夫の何に結婚の幸福を感じていたのだろうか? それが全く見えてこない。見えてこないから、最後に伝えられたノートのメッセージ、結婚前に妻から逃げた男を追いかけるのに、あれだけ希望に胸ふくらませた妻の気持ちが伝わってこなかった。

 あのとき、未来が見えた妻が、夫から去っていくことが、本当はお互いにとって幸せだったのではなかろうか。そうとしか思えなかったから、あえてそれでも二人でいようと、この選択をした妻。だから、この二人と、そして二人の間に生まれた息子が「悲惨」に思えてしまったのだ。

 ただね。少し視線をずらしてみたとき、ちょっと胸にじんと来るものがあったのも事実。
 これは、夫婦愛の物語ではないのよ。そう。父親が息子を、母親が息子を、それぞれ思う気持ちだけを追っかけていくと、この物語の本質が見えてくるような気がした。
 多分、二人の間に子供が授かっていなければ、夫は妻がいなくなったあとで、本当にだめになっていただろうなと思えるし、妻の方だって、決してこの男と結婚しなかっただろうと思える。
 子供の成長を見たい、子供がいとおしいから、そして、ほんの少しでも、その子供と一緒にいたい。そういう親の気持ち、それだけを伝えたくて、それだけを満たしたくて、この夫と妻は、再会できたのではないかと、最近父親になった僕は、実感したのですよ。いや、多分、この物語のテーマは、それでいいんだと思う。それが、上に上げた極悪号泣ラブストーリーとは、違う、この物語の、光ってるところかなと、そう思うです。
 そういや、坂井真紀主演の「私の運命」も、実はこれに通じるものがあるのかも…。あれ、泣いたもんな^^;。

 ところで、「ゆきます」っていう表記、最近よく目に付くし、僕の好きなアーティストも、作品で使ってるんだが、なんか、馬鹿っぽくてきらい。「いきます」で、いいじゃん。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。