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駄目オタ徒然草
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「TOKYO時間でした…」(アニメ評:ラーゼフォン その2)
「ラーゼフォン」全26話 フジテレビ
監督:出渕裕 音楽:橋本一子
主題歌:坂本真綾

 「続きは明日!」なんて、書いておいて、1ヶ月以上たってしまいました(笑)。ま、誰も読んでないってと、自虐的いいわけをしながら、レビューの続きを…。
 あ、一応、中断があったのは家庭の事情というやつで、後日紹介する作品の中のレビューでばらす予定ですが(また予定かい!)、とりあえず、弔事でないことだけは断っておきます。

 さて、レビュー前にお詫びを一言。前回、ちゃんと、1話から見直さず、記憶に従ってレビューを書いていたのだが、見直してみて、いくつか間違いを発見。まず、綾人がラーゼフォンに乗り込むのは、最初の攻撃の際の流れ。それも美嶋と一緒にゼフォン神殿に向かうことになってた。それから、綾人が2度目に遙にあったときに、遙は、ゼフォン神殿に綾人を連れて向かうのではなく、自分のVトール機で、直接東京から逃げようとするのだが、ラーゼフォンの力によって、操作不能になりゼフォン神殿に墜落するということになってた。後は、だいたい、記憶通り。

 ということで、改めてレビューに復帰。
 レビュー前編で紹介したとおり、この作品のテーマは「時間と距離が二人隔てても、それでもずっと想っています。忘れないで(ちょい前回の言い回しと違うが、気にしない)。」だが、「忘れないで」というくらいだから、当然、主人公は大事なことを忘れ去っている。その忘れっぷりが豪快なのだが、彼女は黙って彼がそれを思い出すのを待っている。そのいじらしさったら…。
 この物語の背景にあるものは、チャーチワードの『失われたむー大陸』らしいのだが、実はあまり関係ないのかもしれない。というのも、敵の名称MUと、失われた文明という点以外に、共通項はあまり見つからないからだ。
 また、『音』を、キーワードにしているようなのだが、これも物語前半ではいくつか、これにまつわるエピソードが語られるが、どうも全体として、それほど大きな意味を持っているわけではないらしい。もっとも、ラーゼフォンを『音』から解析したサイトもあるが、残念ながら、作者の意図"以上"のことを導き出しており、この物語をひもとく鍵の解明に至っているとは思いがたい。

 と、これらのキーワードをいくら解析しても『無駄』というところから、まず、この物語の理解を始めなければならない。これは、エヴァンゲリオンの支持者たちが『死海文書』『聖書』をひもとき、はてなき苦闘の領域に踏み込み戻ってこれなくなった反省から、事前に忠告されるべき事実だと思う。

 そこで、結局この物語は、ごく単純に『時間と距離が二人隔てても、それでもずっと想っています。忘れないで』ということに落ち着く。
 そして、これが主人公とヒロインを取り巻く最も太い幹だと認識すると、彼らを取り巻く人々にも、それぞれテーマが見えてくる。例えば、『避け得なかった罪に対する贖罪』、『狂ってしまうほどに嫉妬しながら、それでもいとおしい』、『どうして、俺ではなくて、おまえなのだ!』などなど、誰がどれだかは、見てのお楽しみにして、26話の中で、これらのテーマが、きっちり描かれている点は、さすがBONZというべきか。
 もちろん、語り尽くされない謎(人間関係についてのね)もある。ただ、くどいようだが、『時間と距離が二人隔てても、それでもずっと想っています。忘れないで』というテーマには、きっちりとした答えが出される。そこに至る主人公の心の変化のための、数々の試練を描いたのがこの作品だといっていいだろう。

 もちろん、さすが制作会社がBONZだけあって、作画もほとんど乱れないし、その画面の美しさはずば抜けている。『鋼の錬金術師』も、この制作会社が手がけたから、あれだけ人気がでたのだろうなとも、思う。

 また、この作品のOP、坂本真綾がうたう「ヘミソフィア」は、偉く印象的な歌だから、是非じっくり聞いてほしいし、劇中使われる、橋本一子の音楽が、この作品をストーリー以上に幻想的にしている点も、評価してしかるべきだろう。

 見て損はない。いや、むしろ「見てほしい」と、いうことで締めておこう。

 ところで、この作品については、「劇場版」「コミック版」がそれぞれ存在する。が、劇場版の方では少々設定が、コミック版の方では、ストーリーや、キャラクターの置かれた立場など、ほとんど別作品になっている。もし、古本屋やレンタルビデオ屋で、この作品を探すのなら、絶対にTV版を見てくださいな。
 もちろん、コミック版や、映画版もとても良い作品なのだが(特に結末は、コミック版のものが一番好きだ)、それぞれ、ある程度TV版の知識が必要だと思われる。
 まずは、是非TV版をごらんあれ。
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