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駄目オタ徒然草
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6月のインデックス
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久しぶりのトラックバック
コミックバトン?

ということで、お久しぶりの更新です。
というのも、これもお久しぶり(エロ宣伝除く)のトラックバックがあったからです。
実は、お引っ越しで、自宅からは更新できない状態が続いております。現在職場にて^^;。こんな時間に何をしているという気もしますが^^;。

で、トラックバックいただいたのは、
アンチ・ハレルヤ♪
さん、ところから。よく知らないが、はやっているらしい、コミックバトンなる企画で、ウィングマンを紹介した関係みたいです。

というわけで、こちらからもトラックバックさせていただきま~す。

ちなみに、更新なのですが、現在上述の通り、自宅からアップできない状態ですので、微妙なんですが、ネタはたまっております。
ざっとラインナップすると…、
「エルフェンリート」「D.C」(セカンドシーズン開始までに何とか!)「まほらば」「まぶらほ」「らいむいろ戦奇譚」「フタコイオルタナティブ」「電車男(映画)」「あべの橋魔法☆商店街」「フリクリ」「こいこい7」etc.
この6月末で終了した作品を中心に、魅惑のラインナップ^^:。7月にかかるかもしれませんが、がんばってみましょう^^。
「かえれ!」
 今日、久しぶりにコメントがついたと思ったら、アダルトコンテンツのBlogの紹介でした。
 まあ、いろんなところにコメント付けたり、トラックバックをつければ、Googleで上位にリストアップされるっていうことを知っていれば、「消されなければもっけもの」程度で、いい宣伝になると思いますから、それは、それでしかたない。

 つけたきゃ、つければいいですよ。

 でも、見つけたら、即刻削除いたしますのでよろしく

 それから、最初にこのBlogにコメントつけてくれた人のBlogが、なんだかエロな人たちの集会所になっているみたいなので(管理人が放置すると、こうなるんだよなぁ~)、この最初のコメントも近いうちに削除すると思います。エロイページとか、そういうのを探してる人は、今のうちにリンクたどって行ってみ。
 まあ、どんなトラブルがあってもしらんが…。

 あ、ちなみに、聖人君主ぶって、「エロ反対」とか言ってる訳じゃないですから。ふつうにエロイ成人男性です。まあ、気にいらんのは、そういうサイトでないところにぺたぺたといろいろ貼り付けられるのはいやですってことですな。
 いうなれば、夜の顔と、昼の顔は別だから、いくら夜の顔がエロエロでも、昼間にエロ勧誘されたらうざいだけと。
 で、ここは、僕の割と昼めの顔(かなり夕方っぽいけど)なんですということですな。

 ということで、よろしく。
「その天才の萌芽に出会えた僥倖」(漫画評:ゆんぼくん)
「ゆんぼくん」西原理恵子 全5巻
バンブーコミック(竹書房)

 友人に貸したまま、返ってこない…。ということで、うろ覚えながら…。

 今更紹介するまでもなく、今や押しも押されぬ、ベストセラー漫画家。紀行漫画・エッセイ漫画、著者をおちょくる挿絵画家。おそらく希代の天才作家。あるいは思想家であり、あるいは詩人。

 そんな彼女がまだほとんど無名だった頃、竹書房の4コマ漫画誌に初めて連載作品を持ったのが、この作品。連載誌の名前も忘れたし、そもそも、当初、なぜ、この作品に心を奪わ、単行本まで買ったのかは憶えていない。
 ただ、気がついたら、当時出版されてすぐの単行本第1巻を買っていた。
 だいたい、お世辞にも「上手な絵」とはいえない、この作品に惹かれたのは、逆説的ではあるが、その絵の美しさ故だった。コマの中央に「す~っ」と、穏やかな曲線が2本。彼女の描く山の稜線である。勢いのある縦線を何本か並べて、林。犬のジョンは、平面的な犬らしき顔の輪郭の真ん中に黒丸が二つ。主人公のゆんぼでさえ、このジョンと同じようなシンプルなラインで描かれている。
 しかし、そこにはあふれるほどの情感がこもっていた。美しい(が、時として残酷な)自然が、写真よりも鮮やかに目の前に広がる。ジョンも、ゆんぼも、誰でも描けるようなラインで描かれているにもかかわらず、その表情は誰にもまねできないほどに豊かだった。

 しかも、当初は単に暴力的なギャグで笑わせていたにもかかわらず、何話かに1本、妙に哲学的な、また、心の奥底の一番敏感なところにふれるような、そんなストーリーが織り込まれ、この作品の「品格」を、単なる4コマどたばたで終わらせない味わい深く気高いものにしていた。

 そして、3巻あたりから、彼女の作家性がその本性を見せ出す。主人公ゆんぼは、いわゆる「私生児」である。天真爛漫な「母ちゃん」が、誰も彼らを知らない「田舎」で、女手一つで彼を育てる。
 そして、この作家は、後の彼女の作品「ぼくんち」でも、それを、より先鋭化して表すように、「田舎=純朴な人々」などと言うステレオタイプな描き方は、いっさいしない。
 彼女の描く「田舎」の人々は、残酷である。人が少なく、そのつきあいが濃密であるが故に、プライベートや、隠し事などはできない。言われてみれば当たり前であるが、だから助け合いの心と同時に、一度レッテルを貼られると、一生、いや、末代までそのレッテルを貼られたまま生きていかなければならない関係を背負うことになる。
 例えば、ゆんぼの友達の「こいでくん」は、駄目な父親に育てられ、だから馬鹿だと、村の誰もが知っている。子供たちも、それを知っているため、彼を仲間はずれにする。ただ、こいでくんは、それを知っているけれども、それでもゆんぼと友達になりたいと思い、一生懸命彼と、その友達の○○(名前忘れた~、単行本返せ~~~>友人)に気に入られるよう振る舞う。最初は疎ましがっていたゆんぼたちが、そうすることによってちくりと痛む自分の心に気がついていく。
 実は、このエピソードだって、単なる学校の話であれば、この辺は別に珍しい筋立てでもない。が、西原がこの物語を、田舎の村においたため、この人間関係のひずみが、子供社会だけでなく、大人も含めたコミュニティー全体のひずみとして、子供たちにその理不尽性を持って襲いかかる。
 そんな理不尽な世界の中で、ゆんぼたちは、レッテルではなく人としての関係、そして、その関係を築くものの本質を学んでいく。もちろん、ここの登場人物が、そんな深遠なことを考えているわけではない。「人間としての本能」をもって、生きていく上で学び取るのだ。

 おそらく、西原は、そこまで考えて、この作品を描いている。

 それに気がついたのは、ようやく5巻になってから。ゆんぼが村を出ていく物語が描かれている頃。泥棒行脚をし、日雇い人夫となり、彼が帰る場所は、誰もいないアパートに行き着く。誰も彼を知らないが、人間関係のひずみはいっさいおそってこないたった一人の城をもったとき、これは、「田舎」の写し鏡なのだとわかった。
 彼女が、4巻までかけて描いた「田舎」という、清濁併せ持つ濃密な人間関係の社会。そして、そこにこそ人間の本質が現れるのだと言うことを、読解力に弱く、飲み込みの悪い僕という読者に、「これでもか!」と思い知らせるため、彼女が懇切丁寧に描いた反転世界が、それだった。
 本当に、恐れ入った。彼女は天才だ! と、思った瞬間。

 この作品は、漫画を読むのなら、絶対に一度は読んでおかなければならない必読書だと、僕は思う。

 ちなみに、オリジナル版は、現在絶版でおそらく古本屋でしか手に入らない。ダイジェスト版が、「ものがたりゆんぼくん」として出ているらしいが、読むなら是非オリジナル版を探して読んでほしい。最初の頃の、あの、暴力どたばたの合間にふっと現れる、深遠な世界。その感覚は、この作品を読む際に是非体感してほしい一瞬だからだ。
「硝子の靡風」買え!
 待ちに待ったKOTOKOのセカンドアルバム。買いました。注文していたお店で、発売日に届かず、むっかりしていたのですが(これ書いてるのは、9日です、日にちずれててすまん)、聴いて、「ま、細かいことはいいや!」と思える1枚。
 期待していたWing my Wayは、思いの外オーソドックスなアレンジで、これ、初めて聴いた人には、割と印象に残りにくいかなぁと言う感じ。ただ、以前のアレンジを知っている人にとっては、すごく安心して聞ける作品に仕上がっています。

 初回特典の、DVDも、なかなか興味深いものになっています(とはいえ、ファーストアルバムと指向は同じね)、まあ、もう少しひねりはほしかった気はしますが、まだまだ、メジャーとはいえない彼女なので、素顔を知ってもらうためには、いい感じじゃないでしょうか?
 相変わらずちっちゃくて、顔をくしゃくしゃにして笑う笑顔が、かわいいですね(笑)。
 まあ、まだゲーム業界の歌姫の印象が消えない段階なので、なかなかゴールデンの歌番組には出にくいでしょうが(下手に、今売れると、彼女が主題歌を歌っている18禁ゲームを引っ張り出して、たたく糞マスコミが…)、徐々に、ヒットを飛ばして、文句言わせないようになってから、ばんばんテレビにでも出てくれればと。

 実力はあるアーティストなんで、すくすくのびてほしいです。

 つうことで、このページ見た人は、「硝子の靡風」必ず1枚買って、友達に1枚買うように勧めること。でないと、私が呪います^^。
「うぐぅ…って、断末魔じゃないです」(アニメ評:Kanon)
「Kanon」全13話 東映アニメーション

 18禁PCゲーム→全年齢対象PCゲーム→コンシュマーゲームソフト→地上波キー局放送アニメと、この手のゲーム業界で、順調にステップアップを果たし、少なくとも、一定の社会的認知を得た作品。その、アニメバージョン。
 残念ながら、ゲームをプレイしていないため、ゲームのシナリオを前提としたコメントはできないことは、最初にお断りしておく。

 さて、この作品においては、作品全編を通した「監督」という役職はないようだ。だから、シリーズ構成と各話の演出担当が、作品の責任者と言うことになりそう。
 もっとも、だからといって、全編を通じて、バラバラと言うことはなく、シリーズ構成がしっかりしているのか、物語が散漫になることはない。
 もちろん、いわゆる恋愛シミュレーションのアニメ化であるため、各回とも5人いる各ヒロインにクローズアップされる(というより、各キャラクターのストーリーを寄せ集めているとも思える)が、主人公、あゆ(第1ヒロイン)、名雪(第2ヒロイン)が、全編を通してうまく絡んでおり、最終話でこの物語のキーである、この三人にの関係性と、彼らの決断に素直に感情移入できる作りになっている。

 また、全編を通して流れる音楽も、とても美しく、各シーンを効果的に盛り上げている。特に、(ネタバレ→)あゆが、自分が転落した木の切り株で、祐一(主人公)に、別れを告げる場面、オープニング曲が流れるシーンや、静かに流れるBGMの中、まことが祐一の背中から消えるシーンは、図らずも、その演出の巧みさ(あざとさと、裏腹ではあるが)で、目頭を押さえてしまった。
 この作品は、こういった、音楽を巧みに利用した演出のうまさに、非常に助けられている作品でもある。
 どうも、恋愛シミュレーションゲームは、その表現方法の性質から、「音楽」によって、場面・シチュエーションを盛り上げる演出が主流らしく、こういった技法が、これらをアニメ化した際に生かされることが多いように思われる(あくまで、想像であるが、少なくとも、今見ているアニメ版AIRはゲームをプレイしたことがあり、その演出が、まさにそのような感じになっていることからの推論ではあるが)。

 それから、これは、仕方のないことだが、こういった作品にある、めちゃくちゃな非日常の挿入、この物語の中では、学校の「舞踏会」、物の怪の怪異、死の病に冒された少女など、は、リアリティーとはかけ離れたものとなり、それこそ、一昔前の低学年向け少女漫画の設定でもないだろうと思われる、物語の世界観に対する違和感を醸し出している。
 だから、恋愛のリアリティーや、そのシチュエーションの疑似体験性を求める視聴者にとっては、やや苦しい作品になるかもしれない。
 ただ、この物語が「奇跡」を、モチーフに物語全体を構成している以上、「奇跡」が起こりえるような要素を物語中に織り込まなければならない。そうだとすると、そもそも、日常をリアルに描くよりも、一見異常なシチュエーションを用意した方が、説得力を持つことになる。
 だから、このような「非日常」的な設定自体を否定するところから、この物語を始めることは、難しかったと思われる(これは、おそらくアニメのもんだではなく、原作となるゲームの問題なのだろうが、もちろん、その原作の違和感に対しても妥当することであろう)。
 これは、この物語のはらんだ必然的な矛盾であるので、これを、まず飲み干すことから、この物語に入る必要がある。もし、これができるならば、なかなかに、この物語は秀逸なものと感じられるはずだろう。

 あと、キャラクターデザインだが、それこそ顔の半分もある目、野球のホームベースにボンボンをつけたような顔、どう見ても幼児体型のキャラクターのスタイル。これは、この物語を見る上で、一つの踏み絵になることは仕方がない。これは原作を忠実に再現しようとしたものであり、あえて、そうした制作者の意気やよしと、僕は思う。

 とりあえず、個人的には、恋愛シミュレーションゲームの雰囲気を体感しつつ、実はそのゲームの中で案外まじめに、物語が作られているのだということを知るために(僕自身が、この作品で、それを知った)、恋愛シミュレーションゲームと関係のない層に是非見てもらいたい作品である。
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 ところで、書き終わったあと、ざっと声優人を眺めたのだが、なんか、すごくありません? 声優に詳しくない僕でさえ、知ってる名前ばかり。端役(というと怒られるんだろうが^^;)の美汐にさえ、坂本真綾使ってるって…。
「角じゃなくカチューシャ」(アニメ評:成恵の世界)
「成恵の世界」全12話 スタジオ・ライブ
監督:森田浩光 原作:丸川トモヒロ

 最初の設定を見たときに思ったのが、現代版「うる星やつら」か?。ヒロインの七瀬成恵は宇宙人(正確には、宇宙人と地球人のハーフ)で、飛べはしないが、テレポートができる。電撃はできないが、バットで殴れる(?)。トラ縞ビキニではないが、今時のミニスカセーラー服で、サービスカット満載…。主人公の飯塚和人君にベタ惚れ。
 当ててる声優が能登麻美子とくれば、オタク心をわしづかみ…の、はずなんですが…。

 実際に、おもしろいとは、思った。この物語では「うる星」のように、不毛なおいかけっこを無限ループのごとく繰り返すのではなく、成恵が和人に惚れ、二人の仲が徐々に深まっていくというドラマがちゃんとある。二人の間には、宇宙人と地球人という人種(?)の壁(それ以上に、一般人とヲタクと言う壁の方が大きいんだが^^;)があるが、徐々にお互いを理解していくというプロセスを、12話の中でまったりと見せている。
 この物語のキーワードは「相互理解」。成恵が和人に惚れるのも、和人が「宇宙人だって関係ない」と、成恵に告げることにある。成恵とその姉(腹違いで、長距離光速度飛行によって「惑星日本」からやってきたため、ウラシマ効果で成恵より年下)も、当初父を巡る葛藤から、すれ違っていたが、やがてひょんなことからうち解ける。成恵とはじめちゃん(成恵の友達)、はじめちゃんと正樹(はじめの幼なじみで、和人の親友)、それに、護衛艦榛名と、旅館の若旦那(何を言ってるかわからないと思うが、とりあえずみればわかる)。
 とにかく、この物語は、相互理解によって、だんだんと人の輪が広がっていく「成恵の世界」を、じっくりと、時間をかけて見せる、穏やかで優しいドラマづくりをしているといえる。
 また、あの庶民派ボイス(と、私は思っているのだが…)の能登麻美子が、このしょぼくれた(貧乏で、けちな)ヒロインをうまく演じている。
 オープニングのアニメも力が入っている。主題歌もいい!

 が、本編の作画がめろめろです…(言語道断!)。

 第1話や、途中何話か、確かにそれなりにいい作画の回もあったのだが、はじめちゃんと成恵がうち解ける話、リンちゃん(機族とよばれるサイボーグみたいな…)が絡む話なんか、ストーリーのポイントになる話なのに本当に原画からしてめちゃくちゃ…。比較的ましだったのは、成恵の両親のなれそめの話だったりするが、それでも、平均点つけられるのがやっと…。
 最終話は、ホントに大事なエピソードなのに、あれでは…。

 実際、作画をちゃんとしたところがやれば、もっと話題になって、人気も出たはず。
 何で、こんなことになったかなぁ~。
 ちなみに、原作があるが、話の作り方は、原作よりもアニメの方がしっかりしている。原作の方は、和人のオタっぷりが強調されすぎて、正直痛かったりするのだけれど、アニメの方ではオタっぽい位ですんでいて(まあ、1回、とんでもないオタっぷりを披露するエピソードがあるんですが…)、たぶん、成恵が惚れることにそれほど違和感はないし、よけいなエピソードが少なく、和人と出会ってから、閉じていた「成恵の世界」が徐々に広がっていくドラマが寄り道せずにうまく描けている。

 それだけに、あの作画は、返す返すも残念!

 現在、Yahooプレミアム会員や、YahooBB加入者は、無料で全話見ることができるので(Yahooトップページ→動画→アニメ)、興味があれば、是非!
 とりあえず、あれた作画に目をつぶりつつ、物語を味わえる忍耐力のある人にはお勧め。

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ごめん、Yahooの動画放送、終わってました><
探した人いたら、陳謝。
大好きな曲 Wing my way!
 何度も書いてくどいけど、angelaがすき(^^;

 で、もう1人(組)好きなアーティストをあげろといわれれば、KOTOKOさん。一応、その筋の人にとっては有名な歌姫で、まあ、人にいえないようなタイトルのゲームの主題歌を、いっぱい歌ってたりする(笑)。

 いいわけがましいが、その手のゲームをやんないぼくにとって、その出会いは、本当にひょんなことからだった。

 当時、僕は、自宅で仕事をしていて(製版レイアウトの請負…と言えば、聞こえはいいが…)、PCで作業をしながら、インターネットラジオのチャンネルを、ザッピングしていた。まあ、おた趣味は、隠す必要もなく、アニメ系のチャンネルをメインに聞いていたのだが、ある日、たまたま合わせたチャンネルで流れてきたのが、まっすぐに天高く突き抜けるような、伸びやかで、すんだ歌声と、軽快なリズム、メッセージ性の強い元気の出る歌詞、打ち込み中心だが、とても心地よいアレンジの曲だった。
 もう、聴いた瞬間、「あっあああああっ」と、うなってしまった。あわてて、ラジオ局のHPをチェックしたら、「KOTOKO/Wing my way」の表記。聞いたこともないアーティストの、聞いたこともない曲。当然、仕事の手を休め、インターネットで検索。
 探していた曲は、「ファーランドシンフォニー」という、ゲームの主題歌だった。当然、KOTOKOというキーワードでも検索、出るわ出るわ! 人にはいえないようなゲームタイトルのオンパレード(苦笑)。いや、あれだけ、その手のゲームのサイトをあさったのは、後にも先にもあのときだけ^^; 片っ端からサンプル曲をダウンロードした。

 当然、彼女が自主制作で出していたアルバムも、オークションで入手。Wing my way(一応、インターネットラジオから、録音した。ホントは、まずいんだろうけど…)を、その手のゲームの主題歌だということを伏せて、嫁さんに聴かせたら、えらく気に入って、あとで、「エロゲの歌姫なんだよ」と、ばらした時の顔…。カラオケ好きの彼女は、そのあと、カラオケに行くたびに彼女の、その歌が入ってないか探したが、見つからなかったらしい(あたりまえだが…)。

 そんなこんなで、まあ、エロゲ系のアルバムはさすがに入手できず、悶々としていたら、2004年春、メジャーデビューの報。当然すぐに入手した。もちろん、すごく出来のいいアルバムで、インディーズ時代の自主制作盤のリメイクを中心に、期待通りのいいアルバムだった。
 が、やはり、期待していたのは、Wing my wayのラインナップ。残念ながら、ファーストアルバムには入らず…。

 出自があれだからねぇ~と、思っていたから、セカンドアルバムが、2005年6月に出ると聞いても、あんまり期待はしてませんでした。

 …がっ!

 入ってるよ!
 Wing my way

 もうね、仕事中にネットで、これ見かけた瞬間、仕事ほっぽり出して、予約に走りましたよw いや、今は、自由な時間使えないんですけど、それでも、ほっぽり出しましたよw

 それくらい、感激してます。

 ぜひ、興味を持たれたら、聞いてくださいな。

 で、嫁さんに報告しなくちゃw たぶん、カラオケに入る! きっと入る!
「ちぇいんぐ!」(漫画評:ウィングマン)
「ウィングマン」桂正和
ジャンプコミック(集英社)

 私が少年時代に、夢中になって読んでいた作品で、思い出深い。私自身、当時、少々絵がうまかったので、あおいや、美紅(いずれも作品中のヒロイン)の絵を描いて、友達にあげていたことを記憶している。
 このころ、少年ジャンプは、奇面組、シティーハンター(キャッツアイだったかな?)、Drスランプなど、そうそうたる連載陣がひしめき合っており、編集部としても、新人で冒険がしやすかったのかと思われる。
 そのチャンスを見事に射止めた桂正和氏、で、その魅力に、一発で虜にされた私、まあ、時代感覚にマッチしてたのかなぁ?

 さて、ウィングマンの魅力を語るについて、たぶん当時の感覚で行けば「えっと、うんと、とにかくすごくおもしろい!」で、終わると思うが、そこはそれ、大人の分析をしながら語りましょう。
 残念ながら、手元に単行本がないので、嘘・記憶違いがあるかもしれないが、その辺は、ご容赦を。

 物語は、健太(主人公)の登校中、電柱の上から水着姿の美少女(あおい)がふってくるところから始まる。健太自身は、ヒーローにあこがれ、自ら考案した「ウィングマン」の着ぐるみをきて、日夜ヒーローごっこをする中学生(コスプレオタクのはしりですな^^;)。確か、記憶間違いでなければ、落ちてきたあおいの持っていた、奇妙な形のペンとノートで、ウィングマンの落書きをするのだが…。
 実は、これは、あおい(ポドリムス人・異次元の住人)が、開発者たるその父から託され、三次元に持って逃げてきた発明品で、書いたことが現実になる力を持つ「ドリームノート」であった(描いたことが現実になる…、と言うより、描いたことしか現実にならないというのが、ミソでこの辺が、連載当初いい演出になっていた)。
 と言うことで、健太は、正真正銘ウィングマンになることになるのだが…。当然、この発明品をあおいが持って逃げたのは、この力を利用して、ポドリムスを支配しようとする悪人がいるわけで、ドリームノートを奪いにくる刺客が、次々と健太を襲う。健太自身は試行錯誤し、あおいに助けられながら、徐々に真のヒーローになっていくという物語。

 ところで、当時連載を最初から見ていたものにとっては、ちょっと、おもしろい演出が記憶にある。連載第一回は、確か、巻頭フルカラー、残り全部2色カラー刷り。で、この当時のジャンプの二色と言えば、「赤・黒」だった。当然、最初にコスプレをしている健太のウィングマンコスチュームは「赤」。もちろん、第2回以降はモノクロなのだが、モノクロで「赤」を表現する場合には、ふつう、ベタか、かなり濃いめのトーンを使うことになる。が、これでは赤と黒の区別は二話以降の読者(単行本の読者も)には、よくわからない。
 で、桂正和氏が考えたのは、「ドリームノートに黒く書いちゃったから、コスチュームは黒」。これは、単行本ではよくわからないが、当時の連載を読んでいたものにとっては、「なるほど!」の演出だった。
 また、ウィングマンのパワーアップの結果、必殺技を出す過程として、ウィングマンの顔、胸の飾りが、青→黄→赤に変わる演出があったが、この技の初出のときも、確か巻頭カラーだったような気がする。
 この辺は、いかに絵を説得力を持ってみせるか、そして、それを魅せるタイミングをつかむかという、氏の並々ならぬ努力が現れているといえる。

 さらに、ストーリーは、だいたい3部作になっていたと思う。が、中盤以降は、編集部の意向なのか、健太の成長よりも、ラブコメ色が強くなってきている。この辺は、氏もかなり四苦八苦していたようで、連載当初のはちゃめちゃぶりが、影を潜めて、私自身は、おもしろくなくなったなぁ~と、思い始めた頃。実は、このころにアニメ化され、1年間にわたって放映されたのだが、これがまた、ひどい出来で…。
 そして、最終回に向けて、最後の巨大な敵が現れたあたりから、ラブコメ色は、美紅・あおいと、広野健太の関係描写に収斂され、この辺から、氏も慣れてきたのか、人物描写が非常に緻密になって、再度、おもしろくなってきた(シリアスになってきたともいえる)。
 ただ、中盤のラブコメ路線と、アニメの失敗で離れたファンは、どうも帰ってこなかったようで、この巨大敵(ライエルと言う名前だったらしい、今、ネットで調べた)編で、この作品は打ち切りになる。もっとも、そのおかげで、強さのインフレーションはドラゴンボールのようにはならず、まっとうな作品として、終えることができた。
 また、中盤から、終盤にかけて描いてきたラブコメのおかげで、最終話のあおいと健太のやりとりが、非常に説得力を持って感情移入させられたのが印象に残る。当時子供心に、「あおいさんラヴ!」だったので、マジ泣きした覚えが…。
 しかも、この最終話、実はジャンプ連載から単行本になるに際して、確か当時数えた記憶では、20ページ近い加筆がなされている。

 おそらく、桂正和氏の出世作と言えば、「電影少女」(私は未読です)だと思うが、そのラブコメ描写については、このウィングマンで、相当たたかれ、苦しめられた結果収得したものと思われる。だから、やはり、このウィングマンがあったからこそ、今の桂正和があるかと思う。
 実をいうと、氏の漫画は、このウィングマンと、その後、単行本2巻分でうち切られてしまった「ヴァンダー」しか読んでいない。ラブコメがあまり好きでなかったので、「電影少女」以降は、すっかりご無沙汰しているのだが、最近、またヒーローものを書き始めた様子。ただ、今度は、ちょっと大人のヒーローらしい。
 氏が、連載当初、なにかのインタビューで答えていたもので、非常に印象に残ったのが、「変身ヒーローが、描きたかったんですよ」という、非常にまっすぐで、純粋な発言だった。
 だから、氏が「ヒーローもの」に帰ってきたのを、喜びたい。

 で、以降の作品はしらないから、何ともいえないが、とにかく、この作品(特に前半)は、作家が、描きたいものを、描きたいように描く喜びというものが、まっすぐに伝わってくるので、是非、物づくりに携わっている人に読んでもらいたい作品。
 もちろん、そういう人でなくても、画面から「楽しさ」が伝わってくる、数少ない作品なので、是非、ご一読を。

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 このレビューを作成する途中で、ウィングマン(あちらのページではウイングマンという表記になっている。アップされている単行本のタイトルロゴはどっちにも見えるので、どっちが正しいってことはないと思います)について、とっても詳しく紹介しているページを発見しました。
http://www015.upp.so-net.ne.jp/wingman/index.html
 未だに、根強い人気を誇る作品なんですね。ちょっと感激。